公務員試験 H29年 法務省専門職員 No.30解説

 問 題     

心理学に用いる尺度は,その水準に基づき名義尺度,順序尺度,間隔尺度,比(比率)尺度に分けることができるが,これらのうち最頻値(モード)を求めることのできる尺度を全て挙げているものとして最も妥当なのはどれか。

1.比(比率)尺度

2.名義尺度,順序尺度

3.間隔尺度,比(比率)尺度

4.名義尺度,順序尺度,間隔尺度

5.名義尺度,順序尺度,間隔尺度,比(比率)尺度

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 から見ていくと、まず比率尺度が出てきます。比率尺度は、大小関係、差、比に意味があるような尺度です。「ゼロ」にも意味があります。長さ、質量、年齢などが代表例です。例えば長さを測って色々と値が出てきたとして、最頻値(モード)を求めることができると考えられます。従って、比率尺度は含まれます。正解は 1 or 3 or 5 です。

選択肢 1,3,5 に注目すると、選択肢 5だけ使われる尺度が多いため、このうち1つに注目します。例えば名義尺度を考えてみます。名義尺度とは、電話番号や ID のような、単なる区別のための尺度です。これも最頻値を求めることができます。従って、名義尺度が含まれなければいけないため、正解は 5 です。

ちなみに、順序尺度の代表例は「震度」です。大小関係に意味があるが、差や比に意味はありません。また、間隔尺度の代表例は気温(摂氏)です。大小関係に加え、差に意味がありますが、比に意味はありません。

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