公務員試験 H29年 国家一般職(行政) No.44解説

 問 題     

次の図は,最近の我が国における名目 GDP,実質 GDP,実質 GNI 及び GDP デフレーターの変化率(いずれも四半期別の前年同期比)の推移を示している。このとき,A〜Dに該当するものの組合せとして妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

名目GDP ÷ GDPデフレーター = 実質GDP です。

名目 GDP は、生産されたものの価格 × 数量 の和のイメージです。実質 GDP は、価格変動の影響をふまえ、修正された GDP です。修正するための数字が GDP デフレーターです。GDP デフレーターが 1 以上であれば、物価上昇中であり、インフレ傾向です。また、実質 GNI とは、GDP に更に交易利得・損失の変化や所得収支を加えた指標です。

名目 GDP、実質 GDP、実質 GNI は、原則として同じような推移を示すと考えられます。そのため、A~D のうち一つだけ明らかに推移の傾向が異なる C が「GDP デフレーター」です。正解は 1 or 4 です。

そして、A,B の関係に注目すると、特に近年 A については前年同期比で増加しているが、B にすると減少したり、1%弱で推移しているという点に注意すれば、B が実質 GDP と判断できるのではないでしょうか。

以上より、正解は 1 です。

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