H29年 国家一般職(高卒 技術) No.64 土木基礎力学 解説

 問 題     

図のように,固定されたせき板で仕切られた容器の両側に,それぞれ液体 A と液体 B を入れた。せき板の単位奥行き(1 m)に作用する全水圧の水平方向の合力の大きさ〔kN〕及び向きの組合せとして最も妥当なのはどれか。

ただし,液体 A,液体 B の密度をそれぞれ1000 kg/m3,2000 kg/m3 とし,重力加速度の大きさを10 m/s2 とする。

合力の大きさ〔kN〕 向き
1.   1       ①
2.   1       ②
3.   10       ①
4.   10       ②
5.   100     ②

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

1:水圧は面に垂直に働きます。
2:水圧は深くなるほど大きくなります。

高さ H の時、 ρgH です。
h が深いほど水圧は大きくなるため
液体 A,B それぞれによる水圧は三角形分布になります。
全水圧の大きさは「最も深い所の水圧 × 高さ × 1/2」 です。三角形の面積に対応します。

液体 A 側に注目すると、水圧は以下のような三角形分布です。

液体 B 側に注目し、同様に考えれば、一番深い所の水圧が 60000 で、三角形の面積が 90000 です。

つまり、左から 80000,右から 90000 で押されるので、合力の向きは左向きです。向きは ① です。 そしてその大きさは 90000 – 80000 = 10000 = 10k です。

以上より、正解は 3 です。


類題 H28no64

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