H29年 国家一般職(高卒 技術) No.11 物理 解説

 問 題     

水圧に関する次の記述の㋐,㋑,㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし,大気圧及び水の密度をそれぞれ P0,ρ1 とし,重力加速度の大きさをg とする。

「単位面積当たりに受ける力を圧力といい,水中で物体が受ける圧力を水圧という。図Ⅰのような水を入れた断面積 S1 の容器における深さ h1 の面が受ける水圧は,高さ h1 の水柱の重さによる圧力と大気圧の和で表されるため,力の釣り合いより ㋐となる。

図Ⅱのように,図Ⅰにおける深さ h1 の面を上面とする,高さ h2,底面積 S2 の直方体部分について考えると,上面が受ける力の大きさは,水圧が深さによって異なるため,下面が受ける力の大きさより ㋑ だけ小さくなる。

図Ⅲのように,底面積 S2,高さ h2,密度が ρ2 の直方体を沈めたとき,この直方体が水から受ける力の大きさは ㋒であり,これがこの直方体に作用する浮力となる。」

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

㋐ ですが
「水柱の重さ」は、「体積 × 密度」です。
水柱の体積は 「S1 × h1」です。よって、水柱の「重さ」は S1 × h1 × ρ1 です。

「水柱の重さによる圧力」は、「重さを力にして」、「表面積で割り」ます。 つまり、(S1 × h1 × ρ1× g ÷ S1 = h1 × ρ1 × g です。

大気圧は P0 とあるので、選択肢に合わせれば
㋐は ρ1h1g + P0 です。正解は 1 or 2 です。

㋑ですが
「力の大きさ」が聞かれているため「圧力×表面積」になっている必要があります。選択肢における「ρ1h2g」は、「高さ h2 の水柱の重さによる圧力」を表しています。そのため、それに S2 をかけた「ρ1Sh2g」が正解です。

以上より、正解は 2 です。

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