問 題
α粒子及びα崩壊等に関する次の記述の㋐、㋑に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「図のように同種の二つの原子核Aをそれぞれ等しい運動エネルギーで互いに逆方向から正面衝突させたところ、原子核反応が生じてネオン原子核とα粒子が生成され、同一直線上の反対方向にそれぞれ放出された。
放出されたネオン原子核の運動エネルギー ENeに対するα粒子の運動エネルギー Eαの比 ENe/Eα は5であった。
衝突前後においてこの系の運動量は保存されることから、α粒子は質量数(陽子数と中性子数の和)が( ㋐ )の原子核であると考えられる。
放射性原子核はα崩壊及びβ崩壊を繰り返し、最終的に安定な原子核になる。
α崩壊はα粒子を一つ放出するため、α崩壊した原子核はα粒子の分だけ陽子数、中性子数がそれぞれ減少する。
また、β崩壊では原子核中の一つの中性子が陽子に変化し、原子核からβ線(電子)が放出される。
このことから がに至るまでのα崩壊の回数は( ㋑ )回であることが分かる。」
㋐ ㋑
1.2 5
2.2 7
3.2 14
4.4 5
5.4 7
正解 (5)
解 説
α粒子がHe原子の原子核であることは
基本知識です。
陽子数 2 個、中性子数 2 個なので
質量数は 4 です。
正解は 4 or 5 です。
選択肢 4 を正解と仮定します。
α崩壊 5 回とすれば
陽子数が 10、中性子数が 10 減ります。
質量数は 215 のはずです。
しかし安定な鉛原子核の質量数は
207 なので誤りです。
以上より、正解は 5 です。
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