問 題
図のようにAB 間が滑らかでBC 間は粗い斜面上の点 A から小物体を静かに放したところ、小物体は斜面を滑り出した。
小物体が点 B に到達するときの速さをvBとし、小物体が点 C に到達するときの速さをvCとしたとき、vc/vB の値として最も妥当なのはどれか。
ただし、小物体と斜面 BC の間の動摩擦係数を√3/3、重力加速度の大きさを10m/s2 とする。
正解 (3)
解 説
BC間でどのような力が働くか注目します。
質量を m とすれば、下向きに mg の力が働きます。斜面を滑る問題の定石として「斜面方向」と「斜面に垂直な方向」に力を分解します。
以下の図のようになります。
黒の矢印で示した力が垂直抗力です。地面から押し返される力です。
物体が動いている時の摩擦力は、 F動摩擦力 = μ’N です。※ N は垂直抗力
従って、F動摩擦力 = (√3/3)×(√3/2 mg) です。
となります。これは斜面方向に分解した力と一致します。
つまり、BC間において小物体は、斜面方向の力と動摩擦力が打ち消し合うため、斜面方向に力を受けません。
F = ma で、F=0とすればa = 0 です。加速度が 0 です。BC 間を等速で運動するとわかります。
言い換えると、vB = vC です。よって、vC/vB = 1 とわかります。
以上より、正解は 3 です。
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