公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.6食品衛生学Ⅰ(1)解説

 問 題     

食品に含まれる有害物質に関する記述 ①~⑤ について、妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① パツリンは、青酸配糖体であり、十分に加熱しないで摂取すると中毒症状を起こす。ビルマ豆での汚染が認められる。

② デオキシニバレノールは、フザリウム属カビが産生するカビ毒であり、コーヒー豆での汚染が認められる。

③ ビストリブチルスズオキシド(TBTO)は、亜鉛や鉛の精錬時の副産物であり、水や土壌などに混入して食品汚染の原因となる。コメでの汚染が認められる。

④ メチル水銀は、自然界では、細菌の作用により生成される重金属であり、マグロ類での汚染が認められる。

⑤ ポリ塩化ビフェニルは、ビフェニルに塩素が結合したものの総称で、これらを使用した製品の廃棄により環境汚染が確認され、魚介類での汚染が認められる。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
パツリンはリンゴのカビ毒です。青酸配糖体ではありません。

②ですが
デオキシニバレノールは、「穀類、特に麦」の赤カビ病の原因となるフザリウム属カビが産生するカビ毒です。コーヒー豆のカビ毒としては、オクラトキシンが知られています。

③ですが
記述はカドミウムについてと考えられます。ビストリブチルスズオキシドは、船底塗料などに使用され、海洋汚染が問題となったことがある物質です。

④、⑤は、妥当な記述です。

以上より、①☓、②☓、③☓、④◯、⑤◯ です。

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