公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅰ(3)解説

 問 題     

疫学におけるスクリーニング検査に関する記述 ①~⑤ について,妥当なものには ○ を,妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① 特異度とは,疾病を有しない者(健常者)を陽性と判定する割合である。

② 敏感度とは,疾病を有する者を陰性と判定する割合である。

③ 偽陰性率とは,その疾病を有しないにもかかわらず,その疾病を有すると判定される割合である。

④ 陽性反応的中度とは,検査で陽性と判定された者のうち,疾病を有する者の割合である。

⑤ ROC 曲線(receiver operating characteristic curve)は,縦軸に敏感度,横軸に偽陽性率をプロットして描かれるものである。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
特異度とは,疾病を有しない者(健常者)を陽性と判定「しない」割合です。記述は偽陽性度についてです。

②ですが
敏感度(感度)とは、陽性判定すべき対象を、正しく陽性と判定する確率のことです。よって明らかに妥当ではありません。

③ですが
偽陰性とは、「間違って陰性と判断」です。記述は偽陽性率についてです。

④、⑤は、妥当な記述です。
ROC 曲線については、上に凸、右上がりの 「↱」 のようなグラフになります。AUC(Area under the curve) が大きいほど、検査によって評価項目を感度良く、しかも特異的に見つけることができると評価することができます。

以上より、①☓、②☓、③☓、④◯、⑤◯ です。

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