公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅰ(2)解説

 問 題     

アフラトキシンに関する記述 ①~⑤ について,妥当なものには ○ を,妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① アフラトキシンは,Claviceps purpurea によって産生されるカビ毒である。

② アフラトキシンは,1960 年に発生した英国での豚の大量死から世界に知られるようになったものである。

③ アフラトキシンは,熱に対して安定性が高いため,加熱調理を行っても毒性が失われることはない。

④ アフラトキシンは,急性毒性を有しているが,発がん性や慢性毒性は有していないとされている。

⑤ アフラトキシン M1 は,アフラトキシン B1 が生体内で代謝されることで産生されるものである。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
アフラトキシンは Aspergillus 属(コウジカビ)によって産生されるカビ毒です。Claviceps purpurea とは麦角菌です。妥当ではありません。

②ですが
1960 年、英国で「七面鳥」の大量死から知られるようになりました。「豚」ではありません。

③は妥当な記述です。
カビ毒は、比較的低分子、耐熱性を示す物質が多いです。

④ですが
アフラトキシンは、強力な発がん性を有する点が特徴です。

⑤は、妥当な記述です。
アフラトキシン B1 で汚染された飼料を摂取した家畜の生体内において、代謝されることによって産生されます。

以上より、①☓、②☓、③◯、④☓、⑤◯ です。

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