公務員試験 H28年 国家専門職(教養) No.32解説

 問 題     

次は,有機化合物の特徴とその分析に関する記述であるが,A~Dに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

炭素原子を骨格とする化合物を有機化合物といい,このうち,炭素原子間に二重結合や三重結合を含むものを A という。

有機化合物は,官能基と呼ばれる化合物の特性を決める原子団によりいくつかの化合物群に分類でき,有機化合物を化学式で表す場合,官能基を明示したB がよく用いられる。

例えば,酢酸は, C という官能基を持つため,カルボン酸という化合物群に分類され,CH3-COOH のB で表される。

いま,炭素原子,水素原子,酸素原子から成る有機化合物 60 g を,図のような装置で完全に燃焼させたところ,発生した H2O を全て吸収した塩化カルシウム管の質量が 72 g 増加し,発生した CO2 を全て吸収したソーダ石灰管の質量が 132 g 増加したとする。

原子量を炭素原子 = 12.0,水素原子= 1.0,酸素原子= 16.0 とすると,この有機化合物の組成式はD である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

A ですが、二重結合や三重結合を含むのは「不飽和化合物」です。

B ですが、官能基を明示したのは「示性式」です。

C ですが、酢酸は COOH、すなわち「カルボキシ(ル)基」を有する化合物です。

A、C で正解を判断したい問題です。

D はパスして OK です。
(C3H8O と仮定すると、分子量が 60 です。C → CO2 になって、132g 増えたということなので、C:CO2=12:44 だから、CO2 が 132 なら、C が 36 つまり、C3 とわかります。

以上より、正解は 2 です。

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