公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.37解説

 問 題     

家畜の生理・生態や我が国における飼養管理に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.採卵鶏のひなの性成熟には,日長時間は影響しないことが分かっている。一方,産卵期以降は,日長が短くなる時期によく産卵するという季節変化が観察されている。

2.ブロイラーの発育は,採卵鶏より著しく遅い。採卵鶏が8 週程度で産卵を開始するのに対して,ブロイラーは,出荷体重である8 kg に到達するのに,20 週程度を要する。

3.子豚は,母豚の胎内で,体温の調節機能を十分に発達させてから生まれてくるため,出生直後から寒さには強い。生後3 ~ 4 日の子豚の適温域は,15~25 ℃ である。

4.乳牛は,分娩すると泌乳を開始する。これには,プロラクチンの減少とプロジェステロンの増加が関係する。ミルキングパーラは,つなぎ飼いの乳牛から搾乳する施設である。

5.新生子牛への初乳の給与は,栄養を補給するだけでなく,免疫抗体を付与するために行われる。子牛には,出生後速やかに初乳を飲ませることが大切である。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが
日長時間は性成熟に影響することが知られています。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
ブロイラーの発育は採卵鶏よりも速く、また、ブロイラーの出荷体重は 2.5~3kg です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
子ブタは寒さに弱いです。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
プロラクチンは別名「乳汁分泌ホルモン」です。よって「増加」します。プロゲステロンは減少します。よって、選択肢 4 は誤りです。

以上より、1~4誤りなので、正解は 5 です。

コメント