問 題
次は,発生予察に関する記述であるが,A~Eに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「我が国では,広域で急激に発生して農業上の被害が懸念される病害について, A に基づき,国と都道府県とが協力して発生予察事業を行い,発生予察情報を農業関係者に広く提供している。発生予察が有用な病害は,①減収の可能性がある,②発生予察情報が得られた後に実行可能な防除手段がある,③流行の年次変動がB などの条件を満たしたものである。
例えば, C 類によって引き起こされる病害であるイネいもち病は,発病した際の被害が甚大,流行の年次変動がB ,農薬散布などによる防除対応が可能などの特徴を持つため,発生予察が有用な病害である。イネいもち病の発生予察には,予察モデル(BLASTAM)が用いられている。イネいもち病の感染の成立にはD が10 時間以上,その間の平均気温がE であることが必要であることから,気象データを基に予察モデルによって感染好適条件の出現状況を割り出し,発生予察情報に役立てている。」
/ | A | B | C | D | E |
1. | 植物防疫法 | 大きい | 子嚢菌 | 降雨などによる葉面の濡れ | 16 ℃ 以上 |
2. | 植物防疫法 | 大きい | 担子菌 | 風による植物体の擦れ | 16 ℃ 以上 |
3. | 植物防疫法 | 小さい | 担子菌 | 降雨などによる葉面の濡れ | 16 ℃ 未満 |
4. | 農業改良助長法 | 大きい | 子嚢菌 | 降雨などによる葉面の濡れ | 16 ℃ 未満 |
5. | 農業改良助長法 | 小さい | 子嚢菌 | 風による植物体の擦れ | 16 ℃ 未満 |
正解 (1)
解 説
「予察」とは、前もって推察することです。「植物防疫法」に基づき発生予察事業が行われます。予察が有用な病害は、流行の年次変動が「大きい」ものと考えられます。ここまでで正解は 1 or 2 に絞ることができます。
イネいもち病は、「糸状菌(かび)の仲間」により引き起こされます。
以上より、正解は 1 です。
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