公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.27解説

 問 題     

次は,発生予察に関する記述であるが,A~Eに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「我が国では,広域で急激に発生して農業上の被害が懸念される病害について, A に基づき,国と都道府県とが協力して発生予察事業を行い,発生予察情報を農業関係者に広く提供している。発生予察が有用な病害は,①減収の可能性がある,②発生予察情報が得られた後に実行可能な防除手段がある,③流行の年次変動がB などの条件を満たしたものである。

例えば, C 類によって引き起こされる病害であるイネいもち病は,発病した際の被害が甚大,流行の年次変動がB ,農薬散布などによる防除対応が可能などの特徴を持つため,発生予察が有用な病害である。イネいもち病の発生予察には,予察モデル(BLASTAM)が用いられている。イネいもち病の感染の成立にはD が10 時間以上,その間の平均気温がE であることが必要であることから,気象データを基に予察モデルによって感染好適条件の出現状況を割り出し,発生予察情報に役立てている。」

/ABCDE
1.植物防疫法大きい子嚢菌降雨などによる葉面の濡れ16 ℃ 以上
2.植物防疫法大きい担子菌風による植物体の擦れ16 ℃ 以上
3.植物防疫法小さい担子菌降雨などによる葉面の濡れ16 ℃ 未満
4.農業改良助長法大きい子嚢菌降雨などによる葉面の濡れ16 ℃ 未満
5.農業改良助長法小さい子嚢菌風による植物体の擦れ16 ℃ 未満

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

「予察」とは、前もって推察することです。「植物防疫法」に基づき発生予察事業が行われます。予察が有用な病害は、流行の年次変動が「大きい」ものと考えられます。ここまでで正解は 1 or 2 に絞ることができます。

イネいもち病は、「糸状菌(かび)の仲間」により引き起こされます

以上より、正解は 1 です。

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