公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.11解説

 問 題     

作物の多収性などに関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.世界のダイズ収穫量は20 世紀後半に飛躍的に増加し,とりわけアジアにおいて顕著であった。2012 年の日本,ブラジル,米国のダイズの単収を比較すると,我が国が最も高かった。これは,我が国では窒素肥料が多く施用されていることが原因と考えられる。

B.光合成産物を生産して他の器官へ供給する器官をソース,光合成産物を受け入れて蓄積したり消費したりする器官をシンクと呼ぶ。イネでは,収量ポテンシャルを示す指標として,シンク容量が用いられ,「シンク容量=単位面積当たり籾数×玄米一粒重」で計算する。

C.バイオエタノールの原料は,サトウキビ,トウモロコシなどの糖質系,サツマイモ,コムギなどのデンプン系,木材,稲わらなどのセルロース系の三つに分類される。現在生産されているバイオエタノール原料のほとんどはセルロース系である。

D.麦類は,倒伏すると減収や品質低下を引き起こす。最近では,ドリル播などの機械による播種が増え,収穫もコンバインを使うようになったので,耐倒伏性は重要な特性となっている。耐倒伏性には,稈長及び稈質が関係する。

1.A,B
2.A,C
3.B,C
4.B,D
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

記述 A ですが
ダイズの単収はブラジルや米国の方が高いです。記述 A は誤りです。

記述 B は妥当な記述です。

記述 C ですが
セルロース系バイオエタノールの増産を試みているという現状です。「現在生産・・・ほとんど」という記述は誤りと考えられます。

記述 D は妥当な記述です。

以上より、妥当な記述は B,D です。正解は 4 です。

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