公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.10解説

 問 題     

工芸作物に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.ゴマは種皮色の変異が大きく,我が国では,白ゴマ,黒ゴマ,赤ゴマが用途ごとに使い分けられている。ゴマ油に多く含まれている抗酸化物質には,セリンやビタミンBなどがある。

2.サトウキビは光合成能力が高く,この特性などにより高い乾物生産能を有する。テンサイは,現在,我が国では,ほぼ全てが北海道で栽培されており,国産砂糖原料の半分以上を占める。

3.イグサは,畑地で栽培される多年生草本であり,葉身が畳表,ござ,すだれなどの材料として用いられる。葉緑素の分解が進んだ方が高品質とされる。

4.タバコはアブラナ科作物であり,タバコ栽培種は,Nicotiana tabacum 由来の同質倍数体である。光発芽性の品種が多いため,播種の際は厚く覆土する必要がある。

5.チャは,ツバキ科に属する落葉木本である。生葉を発酵させたのが緑茶であり,発酵が進まないように,生葉を摘採後すぐ加熱するのが,紅茶やウーロン茶である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが
ゴマに含まれる抗酸化物質といえば「セサミン」「ビタミンE」です。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当な記述です。
一例として少し古いデータなのですが、H21~H22年の国産砂糖原料としては、てんさいが約 8 割、さとうきびが約 2 割です。

選択肢 3 ですが
イグサは葉緑素の分解が進んでいない方が高品質と考えられます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
タバコは「ナス科」です。また、発芽に光が必要なので、土は「薄く」かけます。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
チャノキは常緑樹です。また、発酵させたら紅茶やウーロン茶です。(紅茶、ウーロン茶の違いは、発酵の程度です。)よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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