公務員試験 H28年 国家一般職(高卒 基礎) No.23解説

 問 題     

原子に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.原子では,内側の電子殼にある電子ほど原子核に強く引き付けられ,安定した状態になるため,電子は,一般に,内側の電子殼から順に配置される。

2.原子核には,一般に,その元素に固有の数の陽子と,陽子の2 倍の数の中性子が含まれ,陽子と中性子の数の和を原子番号という。

3.質量数が同じで,原子番号が異なる原子どうしを互いに同位体(アイソトープ)であるという。同位体どうしは,化学的性質が大きく異なる。

4.原子は,半径 1 nm(1 ×10-9 m)程度の球状の粒子であり,電荷を持たない原子核と,負の電荷を持つ電子から構成されている。

5.価電子の数が同じ原子どうしは,よく似た化学的性質を示す。フッ素(F)や塩素(Cl)の原子は,価電子を1 個持ち,価電子を失う反応を起こしやすい。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は、妥当な記述です。

選択肢 2 ですが、原子番号=「陽子の数」です。また、中性子の数は色々です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、「同位体」は、原子番号が同じだが、質量数(陽子の数+中性子の数)が異なるものどうしのことです。化学的性質は、ほとんど変わりません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、原子のスケールとして「Å(×10-10)」が適切です。また、原子核は陽子の個数分、正の電荷を有します。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、フッ素や塩素は「ハロゲン」というグループに属します。価電子7個です。価電子1個のグループは「アルカリ金属」です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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