問 題
クライゼン縮合反応に関する、次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「プロパン酸エチルは、( ㋐ ) の存在下でクライゼン縮合し ( ㋑ ) を生じる。また、ヘプタン二酸ジエチルがクライゼン縮合すると ( ㋒ ) を生じる。」
㋐ | ㋑ | ㋒ | |
1 | 水素化アルミニウム リチウム |
4-オキソ ヘキサン酸エチル |
2-オキソシクロヘキサン-1-カルボン酸 |
2 | 水素化アルミニウム リチウム |
2-メチル-3-オキソ ペンタン酸エチル |
2-オキソシクロヘキサン-1-カルボン酸 |
3 | ナトリウムエトキシド | 4-オキソ ヘキサン酸エチル |
2-オキソシクロペンタン-1-カルボン酸エチル |
4 | ナトリウムエトキシド | 2-メチル-3-オキソ ブタン酸エチル |
2-オキソシクロペンタン-1-カルボン酸エチル |
5 | ナトリウムエトキシド | 2-メチル-3-オキソ ペンタン酸エチル |
2-オキソシクロヘキサン-1-カルボン酸エチル |
正解 (5)
解 説
記述 ㋐ ですが
水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)は還元剤です。エステルをアルコールに還元します。クライゼン縮合に用いる試薬ではありません。クライゼン縮合とは、2分子のエステルが縮合する反応です。1つのエステルが塩基で処理することでエステルエノラートになってもう1分子のエステルの C=O にアタックするイメージです。
従って生成物は、「2ーメチルー3ーオキソーペンタン酸エチル」です。これにより、正解は 5 です。
ちなみに、ヘプタン二酸ジエチルのクライゼン縮合のイメージは以下のようになります。
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