公務員試験 H28年 国家一般職(化学) No.1解説

 問 題     

x > 0、y > 0、x + y = 1 のとき、log2x + log2y の最大値はいくらか。

1.-2
2.-1
3.0
4.1
5.2

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

【解法1:対数方程式として考える】
対数方程式の最大・最小問題としてとらえると、文字が2つなので
x + y = 1 ↔ y = 1 – x を利用して、1文字にします。

log2x + log2(1-x) = log2x(1-x) です。ここで g(x) = x(1-x) とおけば、g’(x) = -2x+1 です。よって、x = 1/2 の時 g’(x)= 0です。この時が 最大と考えられます。x = 1/2 の時、y = 1/2 です。log2x+log2y の値は -2となります。

以上より、正解は 1 です。
 
以下は、解法1がしっくり来ない人やあっさりと解ける人用です。色々な解き方を通じて選択肢を消すことができるツールを一つでも多く身につけてみてください!

【解法2 具体的に(色々)考える】
x>0、y>0、x+y=1 なので、x も y も 0~1 の範囲です。y = log2x のグラフの概形を思い出せば、x の所に 0~1 までしか入らないのであれば、log2x の値は明らかに負です。

log2x + log2y は、どちらの項も絶対に負なので、正解は 1 or 2 となります。ぜひここまでは確実に選択肢をしぼってほしい問題です。

次に「log2x+log2y = -1」 がなりたつかを検討します。成り立つ x,y があれば正解は 2 です。なければ正解は 1 となります。

log2x + log2y = log2xy と表せます。従って、log2x + log2y = -1 がなりたつなら、log2xy = -1 です。つまり xy = 1/2 です。x > 0、y > 0、x + y = 1 かつ xy = 1/2 が成り立つような x,y の組があるか を考えます。

2-1【それぞれのグラフで考える】
個人的にはこれが一番わかりやすくて好きです。xy = 定数 という式は、反比例のグラフです。xy = 1/2 では、(1,1/2),(1/2,1) を通るのが明らかなので、以下のようなグラフになります。

明らかに 2 つのグラフは交わりません。つまり、2つの式を同時に満たす x,y の組はありません。よって、正解は 1 です。
 
2-2【解と係数の関係で考える】
解と係数の関係より、x+y = 1,xy = 1/2 を満たす x,y とは
「x2 – x + 1/2 = 0」・・・(1) を満たす 2つの解 x1,x2 に他なりません。

(1)の判別式を考えると、D = 1 -2 = -1 < 0 なので、この式(1)は実数解を持ちません。よって、正解は 1 です。  

2-3【相加相乗で考える】
1/2 (x+y) ≧ √xy なので、√xy ≦ 1/2 → xy ≦ 1/4  となります。従って、xy = 1/2 は無理です。よって、正解は 1 です。

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