公務員試験 H28年 法務省専門職員 No.49解説

 問 題     

ケアマネジメントに関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

A.ケアマネジメントは,2000 年代に起こった精神障害者や知的障害者の脱施設化運動に端を発する社会福祉援助技術であり,ケースワークとも呼ばれている。

B.ケアマネジメントは,「対象者の社会生活上の複数のニーズを充足させるため適切な社会資源と結びつける手続きの総体」などと定義されている。

C.ケアマネジメントの過程は,①利用者の申請,②ケア計画の作成,③ケア計画の実施,④終結の4 段階から成り,利用者の申請から6 か月以内に終結しなければならないとされている。

D.我が国におけるケアマネジメントは,介護保険法及び犯罪被害者等基本法にその実施方法等が規定されているが,ケアマネジャーの一つである介護支援専門員は資格化されておらず,その資格化について検討が進められている。

1.B
2.D
3.A,B
4.A,C
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

記述 A ですが
ケアマネジメントとは、福祉や医療などのサービスと、人のニーズをつなぐ手法のことです。ケースワークとは、困難な課題、問題をもった対象者が主体的に生活できるように支援、援助していく、個別に対するソーシャルワークのことです。ソーシャルワークとは、社会に対しては、社会変革、社会開発、社会的結束を意味します。個人に対しては、エンパワメント、解放を促進する実践を意味します。ケアマネジメントとケースワークは異なる概念です。記述 A は誤りです。

記述 B は妥当です。

記述 C ですが
ケアマネジメントは、利用者の死亡、入院、入所、自立などを契機として終結します。申請から6ヶ月以内に終結しなければならないという規定は特にありません。記述 C は誤りです。

記述 D ですが
介護支援専門員(一般にケアマネージャー)は、都道府県により管理される公的資格です。「資格化されていない」わけではありません。記述 D は誤りです。

以上より、妥当な記述は B です。正解は 1 です。

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