公務員試験 H28年 法務省専門職員 No.43解説

 問 題     

我が国の福祉職に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.児童福祉法に規定される児童福祉司は,児童相談所長の命を受けて,児童の保護その他児童の福祉に関する事項について,相談に応じ,専門的技術に基づいて必要な指導を行うなど,児童の福祉増進に努める者である。同法において,児童福祉司は,都道府県が設置する全ての児童相談所に配置されることとなっている。

B.医療法に規定される医療ソーシャルワーカーは,その国家資格の有資格者に限り,病院において患者やその家族を対象とし,生活と傷病の状況から生ずる心理・社会的問題の予防や早期の対応等に関する職務に従事することができる,業務独占の専門職である。同法において,医療ソーシャルワーカーは,各病院に一人以上配置されることとなっている。

C.学校教育法に規定されるスクールソーシャルワーカーは,スクールソーシャルワーカーの国家資格を有し,スクールソーシャルワークの理念に基づき,子どもの問題に生活の視点で関わり,学校という場を実践基盤とする専門職である。同法において,スクールソーシャルワーカーは,各小・中学校に一人以上配置されることとなっている。

D.社会福祉法に規定される社会福祉主事は,都道府県知事又は市町村長の補助機関である職員のうち,学校教育法に基づく大学などにおいて,厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて卒業した者などから任用される。同法において,社会福祉主事は,都道府県,市及び福祉に関する事務所を設置する町村に配置されることとなっている。

1.A,B
2.A,C
3.A,D
4.B,C
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

記述 A は妥当です。
児童福祉司に関する記述です。児童福祉法 13 ~ 15 条に規定されています。

記述 B ですが
医療ソーシャルワーカーは「医療法に規定されていません」。従って、記述 B は誤りです。

記述 C ですが
スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーは「学校教育法施行規則」において役割が規定されています。「学校教育法」に規定されるわけではありません。従って、記述 C は誤りです。

記述 D は妥当です。
社会福祉主事についての記述です。社会福祉法 18,19 条に規定されています。

以上より、妥当な記述は A,D です。正解は 3 です。

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