公務員試験 H28年 国家一般職(土木) No.29解説

 問 題     

飽和した粘性土のせん断強度を求める際の試験条件に関する記述㋐~㋓のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 構造物の急速な荷重載荷直後の安定性を検討するには、非圧密非排水条件を用いる。

㋑ 圧密による強度増加後、急速な荷重載荷直後の安定性を検討するには、圧密非排水条件を用いる。

㋒ 構造物の荷重載荷後、長時間にわたる安定性を検討するには、非圧密排水条件を用いる。

㋓ 一軸圧縮試験は三軸圧縮試験の拘束圧がゼロの条件と同じであり、試験条件は非圧密非排水条件に限定される。

1.㋐、㋑

2.㋐、㋑、㋓

3.㋐、㋒

4.㋐、㋒、㋓

5.㋑、㋓

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述㋐と㋑の違いは「圧密による強度増加後」かどうかです。共通な点は「急速な荷重載荷直後の安定性」を検討している点です。そして共通な条件は「非排水条件」であることです。

選択肢を見ると、㋐、㋑共に誤りという選択肢はありません。よって、共通している部分については正しいとわかります。

さらに、㋐、㋑の違いについて、条件が「圧密」か「非圧密」の2択なので㋐、㋑共にあっているか間違っているかです。共に誤りという選択肢はありませんでした。

よって、㋐、㋑は正しいとわかります。

正解は 1 or 2 です。(ここまでは完全に知識不要です。日本語の問題となります。)

記述㋓は正しい記述です。

一軸圧縮試験についての基礎知識です。対応する試料が自立する粘性土に限定されることも抑えておくとよいです。

以上より、妥当な記述は㋐、㋑、㋓です。

正解は 2 です。

コメント