公務員試験 H28年 国家一般職(電気・電子・情報) No.27解説

 問 題     

システムの安定性に関する次の記述の㋐,㋑に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「フィードバック制御システムの安定性判別方法として,ボード線図を用いたものとナイキスト線図を用いたものが知られている。

あるシステムのボード線図が図Ⅰのように得られたとき,このシステムは安定と判別され,ゲイン余裕は約㋐,位相余裕は約㋑である。

また,図Ⅱはある他のシステムのナイキスト線図であり,一巡伝達関数G(j~)のベクトル軌跡が点(-1,0)の右側を通過しているため,このシステムは安定と判別され,ゲイン余裕,位相余裕は図のように表される。」

 ㋐ ㋑
1. 7 dB 35°
2. 7 dB 55°
3. 7 dB 80°
4. 13 dB 35°
5. 13 dB 55°

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

ボード線図やナイキスト線図とは、伝達関数の 「s(複素数)」の所に「jω」を代入した「周波数応答」をグラフにしたものです。なみなみした入力を入れた時、どう出力が出るかを表していると考えればよいです。

ゲイン余裕は「位相が-180の時ゲインが0dB から、何 dB になっているか」です。下図部分を読むことで、正解は  4 or 5 です。

位相余裕は「ゲイン 0 の時の位相差を見て-180までどれだけあるか」です。下図部分を読むことで、大体 35 とわかります。

以上より、正解は 4 です。

ちなみに、ボード線図における安定性判別では、位相-180°通過時のゲイン値が負 また、ゲイン0の時の位相の値が-180より小さければ安定です。

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