公務員試験 H27年 国家専門職(食品衛生監視員) No.4毒性学Ⅰ(3)解説

 問 題     

重金属に関する記述 ①~⑤ について妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① ヒ素の毒性は五価の無機ヒ素で最も高く、三価の無機ヒ素、有機ヒ素の順に低くなる。ヒ素は発がん性を有し、急性中毒症状としては、嘔吐、下痢などがある。

② 鉛はδ-アミノレブリン酸脱水酵素の阻害などを通じて、ヘムの生合成を阻害することにより貧血を引き起こす。

③ 水銀はタンパク質の SH 基に結合し、その生理作用を阻害することにより毒性を発現すると考えられている。

④ 有機スズは、内分泌かく乱作用を有する可能性が指摘されている。

⑤ メタロチオネインは、構成アミノ酸の約1/3がシステインからなる、分子量6,000~7,000の低分子タンパク質であり、カドミウム、水銀、亜鉛などの重金属と結合し、これらの毒性の軽減に寄与していると考えられている。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
ヒ素の毒性は3価>5価>有機ヒ素の順です。よって、①は誤りです。

②は、妥当な記述です。

③ですが
単に「水銀」とあるので、妥当ではないと考えられます。記述は「メチル水銀」についてです。

④は、妥当な記述です。

⑤ですが
メタロチオネインは生理的条件下ではZnと結合しており、重金属の存在下でZnと重金属が置換されることで、毒性の軽減に寄与していると考えられます。Znには原則として毒性はありません。従って、⑤は誤りです。その他の記述は妥当です。

以上より、①☓、②◯、③☓、④◯、⑤☓ と考えられます。

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