公務員試験 H27年 法務省専門職員 No.43解説

 問 題     

次は 2015 (平成27) 年2月に、国際ソーシャルワーカー連盟 (IFSW) 日本語訳及び国際ソーシャルワーク学校連盟 (IASSW) 日本語定義として確定した、ソーシャルワークのグローバル定義に関する記述からの抜粋であるが、A B Cに当てはまる語句の組合せとして最も妥当なのはどれか。

ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のA と解放を促進する、実践に基づいた B であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、C に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。

A B C
1. エンパワメント 教養  精神障害
2. エンパワメント 専門職 精神障害
3. エンパワメント 専門職 生活課題
4. 自己覚知    教養  精神障害
5. 自己覚知    専門職 生活課題

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

ソーシャルワークとは、より良い社会を実現していくために、仕組みや制度を変えていこう、整えていこうという取り組みといえます。本問は、グローバル定義を覚えていれば簡単ですが、覚えていなくても、一例として以下のように考えることで正解を選べるのではないでしょうか。

まず C に注目します。「… ソーシャルワークは、C に取組み…」とあります。選択肢 を見ると「精神障害」か「生活課題」です。精神障害に限定されるのはおかしいと判断できるのではないでしょうか。正解は 3 or 5 です。これにより、B は専門職とわかります。

A ですが、「自己覚知」だと、自分の話です。他者への働きかけ、といったイメージや観点から考えると違うのではないかと感じるのではないでしょうか。A には「エンパワメント」が入ります。エンパワメントは様々な意味を有し、一例としては「本来有する能力や強みを発揮する」といった意味・内容です。

以上より、正解は 3 です。

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