公務員試験 H27年 国家一般職(行政) No.68解説

 問 題     

次は、我が国の義務教育諸学校における教科用図書の編集、検定、採択、給与等に関する記述である。下線部 ①~④ の正誤の組合せとして妥当なのはどれか。

現在の教科用図書 (教科書) 制度は、民間の教科書発行者による教科書の著作・編集が基本となります。各発行者は、学習指導要領、教科用図書検定基準等をもとに、図書を作成し、検定申請します。

図書は、①中央教育審議会の検定を経て初めて、学校で教科書として使用される資格を与えられます。発行者から検定申請された申請図書が、教科書として適切であるか否かの審査は、教科用図書検定基準に基づいて行われます。

検定済教科書は、通常1種目 (教科書の教科ごとに分類された単位をいう。) について数種類存在するため、この中から学校で使用する1種類の教科書が決定 (採択) される必要があります。教科書の採択の権限は、公立学校については②当該学校を所管する教育委員会に、国・私立学校については③校長にあります。

義務教育諸学校で使用される教科書については、全児童生徒に対し、④当該学校を所管する地方自治体の負担によって無償で給与されています。

  ① ② ③ ④
1. 正 誤 正 正
2. 正 正 誤 誤
3. 正 誤 正 誤
4. 誤 正 正 誤
5. 誤 誤 誤 正

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

教科書の検定とは、民間で著作・編集された図書について、文部科学大臣が教科書として適切か否かを審査し、これに合格したものを教科書として使用することを認めることです。実際に全教科書を大臣が審査するのは無理なので、文部科学省に「教科用図書検定調査審議会」が置かれて、検定が行われます。

① ですが
「中央教育審議会」ではありません。① は誤りです。

② 、③ は妥当です。
教科書採択の権限は、公立学校では所管する教育委員会に、国、私立学校では校長にあります。

④ ですが
教科書は「国の負担」によって無償で給与されています。「地方自治体」ではありません。④ は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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