公務員試験 H27年 国家一般職(行政) No.33解説

 問 題     

完全競争市場において、ある財 X を複数の企業が供給している。全ての企業の総費用関数は同一で
C = x3 - 2x2 + 3x
で表されるものとする。ただし、Cは各企業の総費用、x は各企業の財 X の生産量であり、x > 0 である。

また財 X に対する市場全体の需要曲線は
D = 16- 2p
で示されるとする。ただし、D は市場全体の財 X の需要量、p は財 X の価格である。

ここで、この市場へは自由に参入退出が可能であるとき、長期均衡において、企業の数はいくつになるか。

1. 12
2. 14
3. 16
4. 18
5. 20

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

ポイントは
「長期均衡」を考えているため、平均費用=限界費用
総費用の式が与えられた → x で割れば「平均費用」x で微分すれば「限界費用」
完全競争であれば、均衡点において「限界費用=価格」という 3点です。

総費用 C:x3 - 2x2 + 3x より、平均費用は C/x = x2 ー 2x + 3 です。限界費用は dC/dx = 3x2  ー 4x + 3 です。平均費用=限界費用を解くと、以下のようになります。 x = 1 です。

x = 1 を代入すると、限界費用 = 2 とわかります。完全競争の均衡点において、これが価格です。p = 2 です。需要曲線 D = 16 ー 2p に、p = 2 を代入することで、D = 12 とわかります。市場の全需要が 12 です。

さきほど求めた x は、1 企業あたりの生産量なので、1 × 企業数が全需要となります。つまり、1 × 企業数 = 12 です。従って、企業の数は 12 とわかります。

以上より、正解は 1 です。

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