H27年 国家一般職(高卒 技術) No.73 土木施工 解説

 問 題     

コンクリートの劣化に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・㋐ とは、コンクリートに含まれる水分が凍結し、氷の生成による膨張圧などによりコンクリートが破壊される現象であり、寒冷地で起こりやすい。

・㋑ とは、硫酸や硫酸塩などによりコンクリートが溶解する現象であり、温泉地域や下水道管内などで起こりやすい。

・㋒ とは、コンクリートのアルカリ性が空気中の炭酸ガスの浸入などにより失われていく現象であり、これが鉄筋近くまで達すると、鉄筋が腐食する原因になる。

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1. コールドジョイント 塩害 アルカリシリカ反応
2. コールドジョイント 化学的侵食 アルカリシリカ反応
3. 凍害 塩害 アルカリシリカ反応
4. 凍害 塩害 中性化
5. 凍害 化学的侵食 中性化

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

㋐ですが
水分が「凍結」し、コンクリートが破壊なので「凍害」です。ちなみに、コールドジョイントとは、コンクリートを重ねた時に、間隔が空きすぎてできる「継ぎ目」、「不連続面」のことです。

㋑ですが
「硫酸など」により、とあるので「化学的侵食」です。ちなみに塩害は、文字通り塩による、鉄筋コンクリート中の「鉄筋腐食」による劣化現象の一つのことです。

㋐が「凍害」、㋑が「化学的侵食」なので、㋒が「中性化」です。ちなみに、アルカリシリカ反応とは、コンクリート骨材中の反応性シリカ(SiO2) が、セメントペーストに含まれるアルカリ成分と化学反応を起こして水分を吸収し、骨材が膨張を起こす現象です。

以上より、正解は 5 です。

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