公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.6食品衛生学Ⅲ解説

 問 題     

リスクアナリシス(リスク分析)及び食品の殺菌方法についてそれぞれ8行程度で説明せよ。

 

 

 

 

 

 解 説     

解答例)
リスクアナリシスとは、危険分析のことです。食品の安全性に関するリスク分析とは、食品中に含まれる危害要因(ハザード)摂取により、人の健康に悪影響を及ぼす可能性がある場合に、その発生を防止、またはリスクを最小限にするための枠組みをいいます。

リスクアナリシスは、危険の評価・査定であるリスクアナリシス、危険に対する処理・取扱であるリスクマネジメント、危険についての意見交換であるリスクコミュニケーションの3要素からなります。これらが相互に作用しあうことにより、リスク分析のよりよい成果が得られることが期待されます。

殺菌とは、食品中の微生物をできるだけ殺滅するということです。代表的食品の殺菌方法は、加熱殺菌です。湿熱と感熱により、死滅効果が大きく異なり、一般的に湿熱の方が低い温度で死滅させることができます。

加熱の他、紫外線による表面殺菌、次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌などが代表的殺菌方法です。紫外線殺菌では、DNAに紫外線が作用し、チミン二量体形成によりDNA複製阻害で殺菌します。次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌では、水溶液にしたときの残留塩素により殺菌します。pHが塩基性ではほぼ効果がない点や、タンパクなどと反応すると効果がなくなる点に注意が必要です。

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