公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅰ(2)解説

 問 題     

スクリーニング検査に関する記述 ①~⑤ について、妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① 陰性反応適中度はスクリーニング検査で陰性となった者のうち真に健康である者の割合を示す。

② 敏感度(感度)はスクリーニング検査の患者発見能力を示す。

③ 特異度は疾病を有しない人をスクリーニング検査において陽性としない能力を示す。

④ 尤度比は疾病を有する人が陽性になる確率と疾病を有さない人が陽性になる確率の比である。

⑤ 偽陽性率 = 1-敏感度、偽陰性率 = 1-特異度で示される。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
陰性反
応適中度とは、スクリーニング検査を行い、陰性反応が出た者のうち、検査対象を有しない者の割合のことです。例えば前立腺がんのスクリーニング検査を行い、陰性反応が出て、本当に前立腺がんが存在しないヒトの割合ということです。あくまでも検査対象についての話なので「真に健康であるもの」という記述は明らかに誤りであると考えられます

②ですが

敏感度(感度)とは、「陽性と判定されるべきものを正しく陽性と判定する確率」のことです。「患者」という言葉を「病気にかかっている人」という意味で用いているものと考えられ、妥当な記述と思われます。

③は、妥当な記述です。

④は、妥当な記述と考えられます。
尤度比は「感度/(1ー特異度)」求められます。分母の「1-特異度」は、「疾病がないのに陽性になってしまう確率」です。また、尤度比は「陽性尤度比」と「陰性尤度比」に分類されるのですが、単に尤度比といった時は陽性尤度比を示すことが多いです。以上をふまえ妥当な記述として出題したものと思われます。

⑤は明らかに誤りです。
偽陽性率は1-「特異度」です。偽陰性率は1-「感度」です。

以上より、①☓、②◯、③◯、④◯、⑤☓ と考えられます。

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