公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.4毒性学Ⅰ(3)解説

 問 題     

A による中毒の治療の際に用いる物質 B の組合せとして、妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

A  B
① カルバメート系農薬 アトロピン
② メタノール ヒドロキソコバラミン
③ 一酸化炭素 二酸化炭素
④ シアン 亜硝酸アミル及びチオ硫酸ナトリウム
⑤ 無機水銀 D-ペニシラミン

 

 

 

 

 

 解 説     

①は、妥当な組合せです。
ちなみに、中毒作用機序は同様である「有機リン系による中毒」に対しては、解毒剤として「プラリドキシム」を用います。

②ですが
メタノール中毒に対して用いるのはエタノールです。メタノール代謝により生じるホルムアルデヒドやギ酸が中毒症状を引き起こすため、代謝を抑制するためにエタノール投与が用いられます。ヒドロキソコバラミンは、シアン中毒に用いられる解毒剤です。

③ですが
一酸化炭素中毒に対して用いられるのは酸素です。二酸化炭素ではありません。

④は、妥当な組合せです。

⑤は、妥当な組合せです。
Dーペニシラミンは血中で重金属とキレートを作り、尿中排泄を促進します。

以上より、①◯、②☓、③☓、④◯、⑤◯ です。

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