公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅱ(2)解説

 問 題     

ウイルスに関する次の記述のA~Hに当てはまるものを、語群から選び出しそれぞれの番号を記せ。

「ウイルスはエネルギーを生産する能力や利用する能力を欠きその増殖は必ずA細胞に頼らなければならない。この性質をBという。

ウイルスはゲノムとしてDNAかRNA のどちらか一方のC を遺伝子として保持し両方のC を含有することはない。単純なウイルスはそのC がタンパク質からなるD で覆われただけのものである。D はEのF が規則正しく配列している。C とD を合わせてGという。動物ウイルスにはG の外側がH と呼ばれる膜で包まれたものもある。」

<語群>①宿主、②感染、③偏性寄生性(偏性細胞寄生性)、 ④間接的病原性、⑤塩基、⑥核酸、⑦細胞膜、⑧カプシド、⑨トランスフォーメーション、⑩コレセプター、⑪一つ、⑫少数、⑬多数、⑭ヌクレオカプシド、⑮カプソマー、⑯ペントン、⑰エンベロープ、⑱ヌクレオプロテイン

 

 

 

 

 

 解 説     

ウイルスのように、「宿主」生物の細胞内でなければ増殖できないという性質を「偏性寄生性」と呼びます。代表例はウイルスの他、リケッチア、クラミジアなどです。

ウイルスは、含まれる「核酸」によって、大きく DNAウイルスとRNAウイルスに分類されます。核酸はタンパク質の殻で覆われています。このタンパク質の殻は「カプシド」と呼ばれます。カプシドは「多数」の、同じ構造を持つ小さなタンパク質である「カプソマー」が組み合わさってできています。カプシドの外側にエンベロープと呼ばれる膜で包まれていることもあります。

以上より
A 宿主 ①
B 偏性寄生性 ③
C 核酸 ⑥
D カプシド ⑧
E 多数 ⑬
F カプソマー ⑮
G ヌクレオカプシド ⑭
H エンベロープ ⑰ です。

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