公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅱ(1)解説

 問 題     

細菌の発育に関する次の記述のA~Iに当てはまるものを語群から選び出しそれぞれの番号を記せ。

「A は好気的条件下ではB して発育するが嫌気的条件下では発酵することができないため発育できない。代表的な細菌としてはC がある。

D は好気的条件下ではB により嫌気的条件下では発酵によりATP を産生しエネルギーを得る。B 時には発酵時に比べてより多くのATP を産生するので酸素が存在した方が存在しない場合より活発に増殖する。代表的な細菌としてはE がある。

F は好気的条件下では死滅するか増殖できないが嫌気的条件下では発酵して発育する。代表的な細菌としてはG がある。

H は酸素分圧が空気中より低い状態でよく発育する。代表的な細菌としてはI がある。」

<語群>①微好気性菌、②偏性好気性菌、③酸素耐性嫌気性菌、④偏性嫌気性菌、⑤通性嫌気性菌、⑥吸着、⑦侵入、⑧呼吸、⑨ボツリヌス菌、⑩カンピロバクター属菌、⑪黄色ブドウ球菌、⑫結核菌、⑬真菌

 

 

 

 

 

 解 説     

A~Cですが
「嫌気的条件下で発育できない」とあるので偏性です。好気的条件で発育なので「偏性好気性」とわかります。行うのは「呼吸」です。代表例は結核菌です。

D,Eですが
好気的、嫌気的条件で共に増殖できているので通性です。酸素が存在した方が活発に増殖とあるのでわかりにくいのですが、これは「通性嫌気性」です。代表例は黄色ブドウ球菌です。

F,Gですが
「好気的条件で死滅もしくは増殖できない」とあるので、偏性です。嫌気的条件で発育なので「偏性嫌気性」とわかります。代表例はボツリヌス菌です。

H,Iですが
「酸素分圧が空気中より低い状態でよく発育」とあるので、微好気性菌です。代表例はカンピロバクターです。

以上より
A 偏性好気性菌 ②
B 呼吸 ⑧
C 結核菌 ⑫
D 通性嫌気性菌 ⑤
E 黄色ブドウ球菌 ⑪
F 偏性嫌気性菌 ④
G ボツリヌス菌 ⑨
H 微好気性菌 ①
I カンピロバクター属菌 ⑩ です。

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