公務員試験 H26年 国家一般職(農学) No.22解説

 問 題     

植物の組織・細胞培養に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. メリクローンとは葯や花粉を培養し染色体を倍加して得られるクローン植物のことで半数体育種で広く利用されている。

2. 胚救助法(胚培養)とは受精後の未熟な胚を種子から切り出して人工的に培養して植物体に育てることでありこの手法を用いて種間雑種などが育成されている。

3. カルスは一般には液体培地で培養されている。またカルスは長期間培養しても遺伝的に変異が起こることはなく安定している。

4. プロトプラストを得るには酵素処理を行うがセルラーゼにより細胞どうしを接着している物質を分解しリポキシゲナーゼにより細胞壁を分解する。

5. 細胞融合における対称融合とは正常なプロトプラストと放射線などで処理したプロトプラストを融合させる方法である。この対称融合により細胞質雑種が作られる。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが
メリクローンとは「生長点組織培養」のことです。ウイルスフリー株を得るため、生長点を切り取り、無菌培養することです。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、妥当な記述です。

選択肢 3 ですが
カルスとは、分化していない植物細胞の塊です。主に固形培地等で培養されます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
プロトプラストとは、植物細胞から細胞壁を除去した細胞のことです。建部到さんらが、プロトプラスト単離に大きく貢献しました。ペクチン分解酵素などで細胞接着分子を分解した上で、セルラーゼで細胞壁を分解します。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
対称融合とは、健全な2種類の細胞を融合させる方法です。つまり、正常なプロトプラスト2種類を融合させます。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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