公務員試験 H26年 国家一般職(農学) No.10解説

 問 題     

ムギ類の品質と利用に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. 小麦粉は、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉に分けられる。それぞれタンパク質含有量が異なり薄力粉はグルテンが多く主に中華めんに用いられている。

2. 国産コムギは主として日本めん(うどん)用に用いられており日本めん用にはタンパク質含有量が11.5~13.0% と高いものが適している。また高タンパクのものは色相が優れる。

3. 我が国ではオオムギは搗(とう)精して一般にはオオムギだけで炊飯して麦飯として食べられている。食用の品質としては搗精歩留りが低く搗精白度も低いことが求められる。

4. ビール醸造用には、タンパク質含有量が高く、発芽力が高く、デンプン比率が低いオオムギ品種が適することから我が国では主として六条オオムギが利用されている。

5. エンバクは古くは救荒食糧とされたが現在ではその大部分が馬を始めとする家畜の飼料とされている。また欧米では搗精圧扁(あっぺん)してオートミールとして用いられている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが
薄力粉グルテンが少ない小麦粉です。また、一般的には強力粉、中力粉、薄力粉に分類されます。準強力粉は強力粉と中力粉の中間に分類され、中華めんなどに用いられます。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
うどんは中力粉(タンパク質含量 8%前後)が用いられます。記述の含量では少しタンパク含量が多すぎます。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
オオムギは歩留まりが高く、白度も高いことが求められます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
ビール用には二条大麦(ビール大麦)が主として利用されます。特徴として、デンプン比率が「高い」です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、妥当な記述です。

以上より、正解は 5 です。

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