公務員試験 H26年 国家一般職(農学) No.5解説

 問 題     

雑草防除に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. 田畑輪換は耕種的雑草防除法の一つである。これは水田状態と畑状態とを交互に繰り返して行うものであり多年生雑草に対する防除効果が高い。

2. 各種資材で地表面を被覆することや中耕と培土により雑草の発生や発育を抑制する方法は耕種的雑草防除法の一つである。中耕・培土にはカルチベータやリアグレーダが用いられる。

3. アイガモ農法は生態的雑草防除法の一つである。これはアイガモによる雑草の摂食や土壌の撹乱により雑草の繁茂を抑制する方法であり一般に水稲の移植直後から水田にアイガモを放飼する。

4. 水田で雑草の発生前から10~15cm 程度の湛水深にすることにより雑草の発生と生育を抑制することができる。これは生物的雑草防除法の一つでありクログワイに対する防除効果が高い。

5. 除草剤を用いての雑草防除は化学的雑草防除法である。茎葉に直接散布するものを選択性除草剤といい土壌処理するものを非選択性除草剤という。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は、妥当な記述です。

選択肢 2 ですが
リアグレータは平らにならす機械です。中耕には用いません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
「生態的防除」とは、温湿度の制御などによる防除です。合鴨農法は「生物的」防除の一つです。

選択肢 4 ですが
水を張って防除なので「耕種的防除」の一つです。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
選択性、非選択性とは、作物も枯らしてしまうかどうかによる区別です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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