公務員試験 H26年 国家一般職(教養) No.24解説

 問 題     

確率等に関する記述A B Cのうち正しいもののみを全て挙げているのはどれか。

A:小学校Xでは1~6年の各学年にクラスが二つずつ設置されている。いずれのクラスも児童数が32人でありまたどのクラスも同じクラス内には誕生日が同月同日の児童はいないことが分かっている。しかしながらこの小学校全体で見れば誕生日が同月同日の児童のペアが一組以上いる。

B:小学校Yのあるクラスの児童30人の毎月の小遣いの金額について調べたところ、いずれの児童も100円単位で小遣いをもらっており、30人の小遣いの平均金額は530円であった。この場合においてこの30人の中に小遣いの金額が1,500円の児童がいるとき小遣いの金額が400円以下の児童も必ずいる。

C:小学校Zのあるクラスではバスで遠足に行くことになった。バスの座席は事前に決まっていたが最初にバスに乗った児童が自分の座席を忘れて任意の座席に座ってしまった。他の児童は一人ずつバスに乗り込み、自分の座席が空いていればその座席に、そうでなければ空いている任意の座席に座った。このとき最後の児童が自分の座席に座れる確率は、そのクラスの児童数が多くなるにつれて小さくなる。ただし児童数とバスの座席数は同数とする。

  1. A B
  2. B C

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

A 全校の児童数は 32 × 2 × 6 = 384 です。1年は 365 日なので、1人ずつ違う誕生日を割り当てていっても、どうしても同じ誕生日の人が出てきます。よって、A は正しい記述です。
 
B  「100 円単位」という点が重要です!

30 人の小遣い平均が 530 円なので、合計は 30 × 530 = 15900 円です。一人 1500 円の児童がいたとすれば、残りは 14400 円です。すると、残り 29 人が 500 円だったとしても、500 × 29 = 14500 円なので、合計が オーバーしてしまいます。

そこで 500 円よりも少ない小遣いとなると、最高でも 400 円です。従って、一人は 400 円以下の児童がいるとわかります。B は正しい記述です。

A,B が正しいため、正解は 2 です。

ちなみに、記述 C ですが、児童が2人の時、明らかに確率は 1/2 です。すなわち、任意の最初の児童が偶然自分の所に座った場合、最後の児童が自分の座席に座れます。

次に、児童が 3 人の時、1/3 で、最初の児童が偶然自分の所に座ります。すると、後は確実にみんな自分の座席に座ります。最初の児童が、二番目の児童の席に座った場合、二番目の児童は自分の席が埋まっているため、残り2席を任意に選択します。

従って、1/3 × 1/2 でうまく最後の生徒の席が残ります。

すなわち「1/3 × 1 + 1/3 × 1/2」なので、やはり 1/2 です。児童数が多くなるにつれて小さくなるというわけではありません。

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