公務員試験 H25年 国家専門職(食品衛生監視員) No.1分析化学Ⅰ(2)解説

 問 題     

(2) 食品添加物の純度試験や確認試験では、スペクトルが用いられることがある。スペクトルに関する次の記述の下線部について、妥当なものには ○ を、妥当でないものには ☓ をそれぞれ記せ。

「分子に光を照射すると、分子は光を吸収して高エネルギー状態になる。光のエネルギーは、振動数に 反比例し、波長に Ⓑ比例する。光のエネルギーを高い順に並べると、紫外線>可視光線>赤外線である。分子に紫外線又は可視光線を照射して得られるスペクトルは分子の電子状態が反映されたものとなる。

UVスペクトルにおいて、ある吸収光のモル吸光係数 k と試料濃度cの間には次式の関係があり、モル吸光係数の分かっている分子では、その溶液の吸光度A の測定によりc を求めることができる。A = ーlog10T = kcL (T:透過率、L:光路長)

分子に赤外線を照射して得られるスペクトルは、分子の振動、回転状態が反映されたものとなる。4000 〜1500 cmー1 にかけて特徴的な吸収が認められる。3600 cmー1  付近にはニトリル基1700 cmー1  付近にはカルボキシル基の吸収があり、化合物の置換基(官能基)の確認に用いられる。」

 

 

 

 

 

 解 説     

光のエネルギーに関して基礎知識が E = hν (= hc/λ) です。E がエネルギー、h はプランク定数という非常に小さな数、νが振動数、c は光速、λが波長です。波の基本式である v = λν から、( )の中身は導きます。光のエネルギーは、「振動数に比例」、「波長に反比例」です。

紫外線、可視光線、赤外線 という順番は、振動数が多く、波長が短い方から振動数が小さく、波長が長い方へと並んでいます。つまりエネルギーが高い順です。紫外線>可視光線>赤外線 でOKです。

吸光度とは、透過率の逆数の常用対数のことです。透過率を T とおけば、log10(1/T) = ーlog10T です。吸光度を A とおくと、A = kcL が、溶液の試料濃度と層長(光路長)の間に成立します。

赤外線吸収スペクトルに関して、3600cm-1 付近には、ヒドロキシル基(ーOH)特徴的吸収が認められます。

以上より
A ☓
B ☓
C ◯
D ◯
E ☓ です。

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