公務員試験 H25年 国家一般職(化学) No.32解説

 問 題     

ナフタレンの求電子置換反応に関する次の記述の㋐, ㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「ナフタレンの求電子置換反応では、C1 位と C2 位の 2 か所への求電子攻撃が考えられる。それぞれの炭素への求電子攻撃により生じる中間体の共鳴構造のうち、ベンゼン環構造を保った共鳴構造は ㋐。例えば、ナフタレンと臭素との反応の主生成物は ㋑ ナフタレンである。」

㋐ ㋑

  1. C1 位に攻撃された場合の方が多い 1-ブロモ
  2. C1 位に攻撃された場合の方が多い 2-ブロモ
  3. C2 位に攻撃された場合の方が多い 1-ブロモ
  4. C2 位に攻撃された場合の方が多い 2-ブロモ
  5. C1 位, C2 位いずれに攻撃された場合も等しい 1,2-ジブロモ

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

赤線が引かれているのがベンゼン環構造を保った共鳴構造です。1 位への反応では 2個、2位への反応では 1個です。よって、C1 位に攻撃された方が多いとわかります。正解は 1 or 2です。そうなると、主生成物は 1 位に付加するものとなります。

以上より、正解は 1 です。

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