公務員試験 H25年 国家一般職(化学) No.15解説

 問 題     

理想気体Aから理想気体Bが生成する反応は,次のように表される。

A ⇄ 2B

温度 T0 におけるこの反応の圧平衡定数を K とする。また、標準状態の圧力を P° とする。2 molのAのみの状態から、圧力 P°, 温度 T0 の条件を保ちながら平衡に達するまで反応させたときの、系中のBの物質量として最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

標準状態の圧力 とあるので、P0 = 1 とします。平衡なので、反応開始時と平衡時の物質量について表を考えます。

平衡時の全物質量は、(2-x)+2x = 2+x となります。圧平衡定数で、係数の和が左辺と右辺で等しくないので、平衡時の「物質量」ではなく、平衡時のそれぞれの気体の「分圧」を考えます。

P0 を保って平衡 とあるので、全圧は P0 = 1 と表すことができます。全圧は分圧の和です。それぞれの気体の分圧は、物質量の比です。(※これは基礎知識。)すなわち、PA+PB = 1 かつ、PA:PB =2-x:2x ということです。よって以下のように、PA、Pを x を用いて表すことができます。

圧平衡定数 K は

です。

先程 x を用いて表した PA,PB を代入すると

となります。求めたいのは平衡時の B の物質量 2x なので、√ とって 2 をかければ
2x = 4√(K/(K+4)) です。

以上より、正解は 5 です。

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