公務員試験 H25年 国家一般職(土木) No.20解説

 問 題     

空気中で質量 1.0×10-3kg の小球 A を軽い絶縁体の糸でつるし、ー3.0×10-7 C の電荷を与えた。

正の電荷を与えて固定した小球 B から水平方向に 1.0m 離れた位置に小球 A を近づけたところ、図のように、A は釣り合って静止した。

このとき、小球 B の電荷はおよそいくらか。

ただし、重力加速度の大きさを 10m/s2、空気の誘電率を ε とし、1/4πε = 9.0 × 109N・m2/C2 とする。

  1. 7.0 × 10-7 C
  2. 1.7 × 10-6 C
  3. 2.7 × 10-6 C
  4. 3.7 × 10-6 C
  5. 4.7 × 10-6 C

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

静止している ということから、Σ縦 = 0,Σ横 = 0 です。
(Σモーメント = 0 も、もちろん成立します。)

質量のある物質は下向きに mg の力がかかります。g = 10 と問題文にあるので、小球 A にかかる下向きの力は

1.0 × 10-3 × 10
= 1.0 × 10-2 (N)です。

接触しているひもからは T の張力がひもの方向にかかります。ひも方向はななめなので、縦と横に分解します。以上の結果、下図のようになります。

静止しているので Σ縦 = 0です。よって、上向きの力の大きさは1.0 × 10-2 とわかります。

また、45°なので赤色の上向きの矢印と赤色の横向きの矢印は同じ長さです。

静止しているため Σ横 = 0です。そのため、小球 Aにかかるクーロン力による引きつけようとする左向きの力の大きさも 1.0 × 10-2 N でなければなりません。

クーロンの法則により
Fクーロン力 = kQ1Q2/r2 です。
※ k = 1/4πε です。

r = 1 です。Q1 = ー3.0×10-7 です。

わかっている値を代入すれば

となります。選択肢の数値を代入すれば 3.7 × 10-6 でちょうど右辺がほぼ、 -1.0 × 10-2 となります。

※向きを考慮していないので符号は逆になっていますが、正解を選ぶだけならこれでよいです。

以上より、正解は 4 です。

コメント