問 題
細菌が利用するエネルギーに関する、次の記述のA~Eに当てはまる語句を、語群から選び出しそれぞれの番号を記せ。
「細菌は炭素源として、グルコースなどを取り込みこれを解糖系により分解して A を生成しさらに乳酸、酢酸、ギ酸、炭酸ガス、アセトイン、エタノールなどを産生し、エネルギー物質であるBを得る。この有機物どうしの酸化還元による B生成の代謝系は、酸素を必要とせず特にCと呼ばれる。
一方、A はD 回路などを経て炭酸ガスと水に変換されここでも多くのB が合成される。この有機物の酸化と無機物の還元によるB生成の代謝系は主として好気的条件下で働き細菌学ではE と呼ばれる。」
<語群>①酸素、②二酸化炭素、③コハク酸、④ピルビン酸、⑤オキザロ酢酸、⑥グリコーゲン、⑦発酵、⑧呼吸、⑨ATP、 ⑩TCA、 ⑪CoA
解 説
細菌の解糖系は、グルコース→ピルビン酸 を生成する経路です。異化の一種でエネルギー物質である ATP を得ます。酸素を必要としない ATP 生成の代謝系 ということなので語群から選ぶならば「発酵」と考えられます。
ピルビン酸が、炭酸ガスと水に変換され多くの ATP が合成される経路といえばクエン酸回路(TCA回路)→水素伝達系です。この経路は「呼吸」です。ちなみに呼吸の逆反応は光合成です。
以上より
A ピルビン酸 ④
B ATP ⑨
C 発酵 ⑦
D TCA ⑩
E 呼吸 ⑧ です。
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