公務員試験 H24年 国家一般職(化学) No.35解説

 問 題     

次の反応で得られる高分子 ㋐ ㋑ ㋒ の用途の記述の組合せとして最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

酢酸ビニルが付加重合してポリ酢酸ビニル(㋐)ができます。けん化でエステル結合が加水分解されてポリビニルアルコール(㋑)ができます。アセタール化でビニロン(㋒)ができます。以上はビニロン合成に関する基礎知識です。

ビニロンの特徴は「丈夫」であることや「繊維」として用いられることです。選択肢の中では「ロープ、漁網」が対応すると考えられます。よって ㋒ がロープ、漁網です。正解は 1 or 3 です。

ポリビニルアルコールについては PVA という略で、夏休みのスライム作りの原料として洗濯のり を用いる際に目にしたことはないでしょうか。または、チョコレートとチューインガムを一緒に食べると解ける理由として主成分の酢酸ビニルが親油性 といった話はどうでしょう。何か関連する内容を絞り出すことで ㋐ がチューインガムか、㋑ が洗濯のり を判断することが望まれていると考えられます。

以上より、正解は 3 です。1 or 3 までは確実にしぼりたい問題です。

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