公務員試験 H24年 国家一般職(化学) No.23解説

 問 題     

コバルト錯体に関する次の記述の㋐ ㋑ ㋒ に当てはまるものの組合せとして、最も妥当なのはどれか。

「化学実験で乾燥剤として使用されるシリカゲルは、市販されている状態では濃い青色に着色している。これはシリカゲルに塩化物のかたちで少量添加されている Co2+による色である。

乾燥した状態のシリカゲルでは、Co2+ が4個の塩化物イオンに囲まれて四面体構造をつくっている。シリカゲルが水を吸着すると、Co2+ は6個の水分子が配位した ㋐ 構造に変わる。このとき Co2+ の ㋑ 軌道の分裂の仕方に違いが生じ、エネルギー状態が変化して ㋒ 色を示すようになる。この色の変化がシリカゲルに含まれる水分量の目安となる。」 ㋐ ㋑ ㋒

  1. 六面体 d ピンク
  2. 六面体 p ピンク
  3. 六面体 p 緑
  4. 八面体 d ピンク
  5. 八面体 d 緑

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

六配位子錯体の多くは「八面体形」錯体構造を取ります。正解は 4 or 5 と考えられます。

Co2+ に 水分子が配位した正八面体形錯体の色はピンクです。市販されているシリカゲルで見たことがあるのではないかと思われます。

以上より、正解は 4 です。

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