問 題
作物の播種作業などに関する記述として最も妥当なのはどれか。
1. 水稲栽培で消毒を終えた種は発芽揃いをよくするために浸種する。浸種は20~25℃の水温で7~10日間行う。水温が低いと発芽が不揃いになりやすい。床土には人工用土や田畑の表土などが用いられる。田畑から採集した土は消毒し生育に最適なpH 7に調整する。
2. コムギを転換畑で栽培する場合には明渠を掘り表面排水を促す。それでも不十分な場合は,暗渠の設置が有効であり地下水位を20cm 以下とすることが望ましい。播種方法としては一般に条間60~70cm 株間10~20cm でドリル播きが行われる。
3. ダイズの生育に好適な土壌条件は中性から弱アルカリ性である。したがって酸性土では石灰を施用しpH 7~8.5程度に矯正する。播種密度は品種によって異なるが晩生種を採用した場合や播種期を早くした場合には播種量を多くする。
4. ジャガイモは植付けの約3週間前から浴光催芽を行う。浴光催芽は種イモを30℃ 以上の高温に置くことによって芽の分化を早めるとともに光を与えることによって芽の伸長を促す効果を持つ。太い芽が5cm 程度に伸長した状態が最適である。
5. トウモロコシは草丈の高い作物であり倒伏しないよう根を深く張らせるために我が国の慣行的な栽培では深耕が行われる。耕深は25cm 以上が望ましい。播種深度は地下3cm が標準であり発芽は10℃ 以下の低温では著しく遅れる。
解 説
選択肢 1 ですが
浸種は 10~15 ℃が目安です。水温が低かったり高かったりすると、発芽が不揃いになりやすいです。土は pH 5 ぐらいに調整します。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
ドリル播きの条間は 15-25cm、株間 3-6cm ぐらいです。条間「60~70」cm、株間「10~20」cm は少し大きすぎると考えられます。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
ダイズ生育に好適な土壌条件は「pH 5~6」です。つまり弱酸性です。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
浴光催芽は 芽が 5mm ぐらいのびたらおしまいです。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、妥当な記述です。
以上より、正解は 5 です。
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