公務員試験 H28年 国家専門職(教養) No.38解説

 問 題     

我が国の国会議員に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.国会議員は,選挙によって選ばれた衆議院議員及び参議院議員である。また,国務大臣,副大臣及び大臣政務官のいわゆる政務三役は,全て国会議員の中から内閣総理大臣が任命することとされている。

2.国会議員は,任期の満了,被選挙資格の喪失及び当選無効の判決が出た場合を除き,議員の資格を失うことはない。また,国会議員は,議院で行った演説,討論又は表決について,議院の内外を問わず,その責任を問われることはない。

3.国会議員は,院外における現行犯罪の場合を除いては,会期中その議員が属する議院の許諾がなければ逮捕されることはない。また,国会の会期前に逮捕された国会議員は,その議員が属する議院の要求があれば,国会の会期中は釈放される。

4.国会議員は,臨時会の召集の決定を要求することができる。そのためには,衆議院及び参議院それぞれの総議員の3 分の2 以上の議員が連名で,議長を経由して内閣に要求書を提出する必要がある。

5.国会議員は,恩赦(大赦,特赦,減刑,刑の執行の免除及び復権)を決定するための案を国会に提出することができる。国会において,恩赦を決定するには,各議院の出席議員の過半数の賛成を得る必要がある。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが、大臣は民間人も多いです。副大臣と政務官は、慣例的に国会議員が任命されます。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが、国会議員の免責特権は、「院外」での免責です。院内において、懲罰事犯の対象にはなりえます。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、妥当な記述です。

選択肢 4 ですが、臨時会は、いずれかの議員の総議員 1/4 以上の要求で開かれます。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、恩赦は内閣が決定し、認証は天皇の国事行為として行われます。恩赦の決定に、「各議員の・・・賛成」は必要ありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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