問 題
生物の進化に関する記述として最も妥当なのはどれか。
- ダーウィンは従来の自然選択説に対して用不用の説に基づく進化論を提唱した。これは生物は環境に適応しようとするがその結果が子孫に遺伝(獲得形質の遺伝)し次第に環境に適応した形質をもつ生物が誕生するというものである。
- 古生代末や中生代末には生物が大量絶滅したがその絶滅の空白を埋めるように別の系統の生物が新たに誕生し繁栄している。古生代末の裸子植物の絶滅後に被子植物が中生代末の恐竜類の絶滅後にほ乳類がそれぞれ誕生したと考えられている。
- 人類は中央アジアに生息していた霊長類より進化したものと考えられている。進化の主な要因は氷河期到来による森林の消失と草原の出現でその結果大脳手耳などの機能が発達したと考えられている。
- 恒温動物の種分化に関しては温暖な地域では大型化し寒冷な地域では小型化する傾向がみられる。我が国では南九州の屋久島に生息するヤクシカやヤクザルはそれぞれシカ類サル類のなかで最も大きいことがこの例として挙げられる。
- 大陸から離れた島にすむ生物はほかの場所へ移動することが難しく地理的に隔離された状態が続くと単一種の集団間に生殖的隔離が起き種分化が生じることがある。我が国では海洋島である小笠原諸島において種分化が起こり陸産貝類や植物などの固有種が多く見られる。
正解 (5)
解 説
選択肢 1 ですが、用不用説はラマルクです。自然選択説がダーウィンです。
選択肢 2 ですが、裸子植物が絶滅して被子植物が誕生したわけではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが、人類の起源といえば、現在の所アフリカ起源説が主流です。(ただし、DNA測定技術の進化に伴い、種々の説があります。)よって、選択肢 3 は妥当ではありません。
選択肢 4 ですが、大型化と小型化が逆です。ちなみにこの法則をベルクマンの法則と呼びます。
選択肢 5 は、妥当な記述です。
以上より、正解は 5 です。
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