公務員試験 H27年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅰ(2)解説

 問 題     

腸管出血性大腸菌に関する記述 ①~⑤ について妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① グラム陰性の通性嫌気性桿菌であり周毛性の毛を有する。

② ブドウ糖を発酵し酸とガスを産生する。

③ α毒素を産生する。

④ ヒトへの感染により溶血性尿毒症症候群を引き起こすことがある。

⑤ 血清群O157はソルビトール非分解又は遅分解の性質をもつ。

 

 

 

 

 

 解 説     

腸管出血性大腸菌は、病原性大腸菌の一種です。「グラム陰性、桿菌です。鞭毛を有」します。「ベロ(志賀)毒素」を産生し、「溶血性尿毒症」や脳症といった重篤な合併症をひきおこすことがあります。「ブドウ糖を発酵し、酸とガスを産生」します。

O157と、ふつうのE.coli(大腸菌) の区別は「ソルビトール添加マッコンキーⅡ寒天培地」で行います。寒天培地の「乳糖」を「ソルビトール」に変換したものです。「O157以外のE.coliは、ソルビトール分解能を有」します。その結果、ピンク~赤のコロニーができます。一方、O157であれば無色コロニーができます。

以上より、①◯、②◯、③☓、④◯、⑤◯です。

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