2022年 国家一般職(高卒 技術) No.26 電子技術・電子回路 解説

 問 題     

半導体に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・ 半導体は温度の上昇に伴い抵抗率が ㋐ なる。つまり、電子回路の温度が上昇すると、より ㋑ 電流が流れるため、これが更なる発熱を引き起こし、熱暴走の原因となる。

・ p 形半導体は、真性半導体に、価電子が ㋒ 個の不純物をごくわずかな量だけ加えたも
のである。真性半導体に加える不純物としては、インジウムやガリウムなどが挙げられる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

【半導体に関する基礎知識】
半導体は、電気を通す導体と、電気を通さない絶縁体の中間的な抵抗率を有する物質です。p は positive、n は negative の略です。positive つまり「正」の電荷を持つということは、電子が少し足りない「空隙」があります。negative つまり「負」の電荷を持つということは、電子が少し余っています。

電子を不足させる場合、ホウ素(B)などの「価電子3個の不純物」を混入します。電子を受け取るので「アクセプタ」と呼ばれます。電子を余らせる場合、リン(P) などの「価電子5個の不純物」を混入します。電子を与えるので「ドナー」と呼ばれます。㋒ は「5」です。これで正解は 1 とわかります。

 

【温度と抵抗率の関係】
一般に、金属は高温ほど電気抵抗率が高くなり、半導体では高温ほど電気抵抗率が小さくなりますH29 no27 半導体従って、㋐ は『小さく」です。抵抗率が小さければ、より大きな電流が流れます。㋑ は「大きな」です。

以上より、正解は 1 です。

類題 2021 no26 半導体

コメント