2022年 国家一般職(高卒 技術) No.12 物理 解説

 問 題     

図のように、水平な粗い床の上にある質量 2.0 kg の小物体を、水平右向きに滑らせた。このとき、小物体に作用する動摩擦力の大きさとして最も妥当なのはどれか。ただし、小物体と床の間の動摩擦係数を 0.50、重力加速度の大きさを 10 m/s2 とする。

1.2 N
2.5 N
3.8 N
4.10 N
5.12 N

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

【摩擦力の基礎知識】
物体が止まっている時には静止摩擦力が働きます。静止摩擦力を F静止摩擦 と表すと、静止摩擦係数 μ を用いて「F静止摩擦 = μN」 です。N は垂直抗力です。質量 m の場合、mg 下向きに重力作用します。これに対し接触面から受ける抗力が 垂直抗力です。

動き出すと動摩擦力が働きます。静止摩擦力と同様に「F動摩擦 = μ’ N」 が成り立ちます。水平方向の力 F > μN になると、動き始めます。

【小物体に作用する動摩擦力の大きさ】
物体の質量 2.0 kg、重力加速度 10 なので、物体に下向き 20 N の力が作用し、床から垂直抗力を 同じ大きさである 20 N 受けます。N = 20 です。問題文より、μ’ = 0.50 なので、F動摩擦 = 0.50 × 20 = 10 です。

以上より、正解は 4 です。

類題 H30 no12 摩擦力

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