過去問 2020年 国家一般職(高卒 基礎)No.25解説

 問 題     

地球の大気に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.地球の大気の組成(体積比)で最も多いのは酸素で,次いで二酸化炭素である。この二つの気体は,生物の生存に欠かすことができないが,地球以外の太陽系の惑星には,ほとんど存在しない。

2.海面と同じ高さの地点の気圧は平均すると1 気圧である。ある地点の気圧は,その地点より上にある大気の重さによって生じるため,高度が上がるほど気圧は低くなる。

3.大気圏の最上部の熱圏にはオゾン濃度が高い層があり,これをオゾン層という。オゾン層は,太陽からの可視光の一部を反射するので,高緯度地域ではオーロラがみられる。

4.雲は,大気中に生じた小さな水滴や氷の粒の集まりである。特に,水蒸気が飽和していない対流圏の大気に下降気流が生じると,凝結が起こり氷晶が生じて,雲が形成されやすい。

5.風は大気の流れである。北半球の場合,低緯度では西風の偏西風が吹き,中緯度ではジェット気流とも呼ばれる東風の季節風が吹き,高緯度では西風の貿易風が吹く。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが
大気の組成で最も多いのは 窒素 (N2) です。ちなみに、多い方から、窒素、酸素、アルゴンの順です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。
気圧に関する記述です。

選択肢 3 ですが
地球の大気は、地上から 対流圏 → 成層圏 → 中間圏 → 熱圏 と分類されます。対流圏では、 100m につき約 0.65 度 温度が下がります。成層圏には、紫外線を吸収するオゾン層が存在しています。オーロラが見られるのは熱圏です。「熱圏には・・・オゾン層」ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
上昇気流が生じると、温度が低い大気に運ばれて凍りやすくなるため、雲が形成されやすくなります。「下降気流が生じると・・・雲が形成されやすい」わけではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
ジェット気流も偏西風の一種です。従って、西風(西から吹く風)です。「ジェット気流・・・東風」ではありません。また、貿易風は、低緯度地域において赤道に向かっていつも吹く東風です。「西風の貿易風」ではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。



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