公務員試験 2020年 国家一般職(教養) No.23解説

 問 題     

ある年にA国とB国を旅行した者の平均消費額を調査した。A国を旅行した者は 800 人,B国を旅行した者は 1,000 人であり,次のことが分かっているとき,A国とB国の両方を旅行した者は何人か。

○ A国を旅行した者のA国での平均消費額は, 9 万円であった。

○ A国を旅行したがB国は旅行しなかった者のA国での平均消費額は,15 万円であった。

○ B国を旅行した者のB国での平均消費額は,12 万円であった。

○ B国を旅行したがA国は旅行しなかった者のB国での平均消費額は,18 万円であった。

○ A国とB国の両方を旅行した者のA国での平均消費額とB国での平均消費額の合計は,15
万円であった。

1. 200 人
2. 300 人
3. 400 人
4. 500 人
5. 600 人

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

A国のみ旅行したグループを 「A のみ」、B 国のみ旅行したグループを「B のみ」、両方旅行したグループを「両方」と略します。条件を整理します。

2番め、4番めの条件より
A のみ → A 国で 15 万消費
B のみ → B 国で 18 万消費です。

5番目の条件より
両方 → 2国合わせて 15 万消費です。例えば A 国で 6 万、B 国で 9 万円といった内訳で使うという話です。

1,3 番目の条件から
各国での平均消費額が、A のみ、B のみ の各国における消費金額より 減少しています。特に A 国において、15 万 → 9 万 と顕著です。 ※これは、ある程度多くの人が 「両方」だったことを推測させる数値です。

 本問では、両方旅行した人の人数を聞かれており、選択肢に注目すると 全て 100 の倍数です。きれいな数なので、正解を仮定して、具体的に考えます。「※」を考慮し、大きな数字から仮定します。その方が速く正解に辿り着く可能性が高いからです。

選択肢 5 が正解と仮定します。
両国の旅行者が 600 人 → A 国のみ  800 ー 600 = 200 人、B 国のみ 1000 ー 600  = 400 人です。平均なので、つりあいを天秤図で考えます。A 国のみは 「200 人、15 万」、両方は A 国において「600 人、? 万円」です。この平均が 9 万円になるため、天秤図で以下のように表せます。釣り合いが9万円なので、左端は「7万円」です。

両方の A 国における消費額が 7 万であれば、B 国における消費額は 15-7 = 8 万です。B 国に関する釣り合いを考えると、以下のように矛盾しません。

以上より、正解は 5 です。

ちなみにですが
「※」を考慮せず、選択肢 1 から考えても、もちろん OK です。少し時間がかかりますが、1点をもぎとれるよう、諦めずがんばってみてほしいタイプの問題です!

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